親の書類を整理していたら、ゴルフ会員権の証書が出てきた。自分はゴルフをしない。そもそもこれに価値があるのかもわからない——
ゴルフ会員権は、相続の場面で見落とされやすい財産です。そして放置すると年会費だけがかかり続けるという、厄介な性質を持っています。
預託金制(クラブに預けたお金が返ってくる仕組み)か、株主制(ゴルフ場運営会社の株式)かで扱いが変わります。証書か会則を見ればわかりますが、クラブに問い合わせるのが確実です。
相続の手続き中も年会費は発生し続けます。口座引き落としが親の凍結された口座になっていると滞納になり、除名になることもあります。早めにクラブへ連絡してください。
会員権は市場で取引されており、相場が公開されています。バブル期に数千万円だったものが数十万円になっている例も、逆に人気コースで値を保っている例もあります。
いちばんやってはいけないのは「そのまま放置」です。年会費が積み上がり、最終的に価値がマイナスになることがあります。使わないと決めたなら、早めに動くほうが得です。
会員権を引き継ぐには、名義書換という手続きが必要です。クラブごとに規定が違うので、まずは会員権の発行元へ連絡します。
名義書換を停止しているクラブがあります。この場合、相続人が引き継ぐことも売却することもできず、実質的に価値がゼロになっていることがあります。「売れるはず」と思い込まず、まずクラブに現状を確認してください。
「この会員権に価値があるのか」「年会費を止めたい」——証書の写真を送っていただければ、確認すべきことと進め方を一緒に整理します。
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預託金制の場合、据置期間が過ぎていれば返還を請求できます。ただしクラブの経営状況によっては、全額戻らない、分割になる、事実上戻らないということもあります。
会員権に価値がなく、年会費などの負担だけが残る場合、他の相続財産との兼ね合いで判断することになります。相続放棄はすべての財産が対象になるので、会員権だけを放棄することはできません。
ゴルフ会員権も相続財産として評価されます。取引相場のあるものは通常の取引価格の70%で評価するのが原則で、預託金がある場合はその扱いも加わります。
相続税の申告が必要になりそうな規模の場合は、会員権も財産目録に入れて税理士に相談してください。「使っていないから関係ない」ではありません。
親が長く通ったコースなら、手放す前に一度だけ一緒に回った記憶を思い出すかもしれません。それでも、負担を残さない判断は必要です。
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